2024-01-01から1年間の記事一覧

ニーチェ 権力への意志 下 p.330

現代の芸術家は、その生理学においてヒステリー症ときわめて似通っているのだが、性格としてもまたこの疾患にもとづいて印づけられている。 寸評 何と病名の軽々しい名づけ方か。

ニーチェ 権力への意志 下 p.284

とくに、それが、全体の矜持を代表するよう個々人を強制するかぎりにおいて。

ニーチェ 権力への意志 下 p.255

しかし彼はこの危険をも意欲する。 寸評 英雄とはそういうものなのかな?

ニーチェ 権力への意志 下 p.175

とりわけて何か生あるものはおのれの力を放出しようと欲する。 寸評 放出を実際にするというわけではないようだ。

ニーチェ 権力への意志 下 p.158

私たちが数学的公式を生起したものにあてはめうれば、何ものかが認識されているというのは、幻想である。 寸評 計算機が意識を持たないということに近いのかもしれない。

ニーチェ 権力への意志 下 p.126

正常な現象としてのニヒリズムは、増大しつつある強さの徴候でもありうれば、増大しつつある弱さの徴候でもありうる。 寸評 どっちだ。

ニーチェ 権力への意志 下 p.119

このことは、それが、形而上学者たちを先頭として、すべての非道徳的手段を駆使しているということで証明さるべきであろう。 寸評 道徳の源泉は、やはり、非道徳なのか。

ニーチェ 権力への意志 下 p.100

「真の世界」が、たとえどのようにつねにこれまで構想されてきたとしてもーーそれはつねにまたしても仮象の世界であった。 寸評 真の世界はただ一つでなければならない。

ニーチェ 権力への意志 下 p.082

「原因」は全然あらわれでることはない。 寸評 一つの妄想というところだろう。

ニーチェ 権力への意志 下 p.054

存在するものを想定することは、思考し推論しうるために必要である。 寸評 存在が先だということか?思考よりも?デカルトの我思う故に我あり、は何処?

ニーチェ 権力への意志 上 p.496

私の理論は、快、不快、「意志」、「目的」は、完全にたんに随伴現象にすぎず、一一けっして原因をなすものではないということである。 寸評 時の流れるままに、そして、重力で引っ張られているように。

ニーチェ 権力への意志 上 p.418

じじつ、こうした無意識こそあらゆる種類の完全性に属している。 寸評 フロイトの「無意識」に至る道と異なる道だったのだろうか?

ニーチェ 権力への意志 上 p.341

たとえばすべてのルサンチマン理想にあっては、憎悪と軽蔑が最初の動きである。 寸評 憎悪と軽蔑は逆方向だが、方向を持つに至っては類似している。

ニーチェ 権力への意志 上 p.326

人間の願望、その「理想」をみてみよ。 寸評 届かないもの。

ニーチェ 権力への意志 上 p.311

いかなる牧師も、いかなる市長も、それをいかんともなしえないのである。 寸評 牧師や市長は何をしているのか?

ニーチェ 権力への意志 上 p.273

つまり、こうした精緻な仕方で非道徳的となるためには、きわめて多くの道徳性が必要であるからである。 寸評 交通ルールをしっかり知っていないと、ルール違反することができないということか?

ニーチェ 権力への意志 上 p.254

キリスト教が最も強い最も高貴な魂をこそ破滅せしめる意志をもっているという、まさにこのことでキリスト教を攻撃するということを、けっしてやめてはならない。 寸評 単純にキリスト教の廃絶を画策しているわけではないようだ。

ニーチェ 権力への意志 上 p.150

僧侶とは、彼らがそれを目立たせなければならないところの、それが理想であれ、神々であれ、救い主であれ、なんらかの超人間的なものの俳優のことである。 寸評 僧侶とは代弁者、神の口を借りた俳優。

ニーチェ 権力への意志 上 p.054

これまで退化の原因とみなされていたものは、その結果である。 寸評 原因と結果は区別するのは困難であり、解釈に委ねられる他ない。

ベン-ブラット 数字が明かす小説の秘密 pp.356-7

そして、パターンを観察していると、そのパターンが破られたり、新しい見事なアイディアがこの世界に飛び込んできたりする、美しい瞬間に出会えるのだ。 寸評 この本の素晴らしさを一言で、まとめた名文といえよう。

ベン-ブラット 数字が明かす小説の秘密 p.327

最初のセンテンスが小説全体より有名というわけではないし、簡潔さだけが書き出しを偉大にしているわけでもない。 寸評 『走れメロス』の「メロスは激怒した」は例外的な事例なのかな?

ベン-ブラット 数字が明かす小説の秘密 p.272

ブラットベリのお気に入りの単語は「シナモン」だったが、彼が気づいていたかはともかく、「スペアミント」こそ最上位に記録されなければならないのである。 寸評 好きな人の名前を手帳の片隅に書くように。

ベン-ブラット 数字が明かす小説の秘密 p.229

文のはじめの単語を変えることは、連続する文が同じ構造になってしまわないようにするための確実な方法だったのだ。 寸評 なるほど、しかし一文では、その効果がわからない。

ベン-ブラット 数字が明かす小説の秘密 p.169

楽観的に見れば、政治がより広い聴衆にまで届いてきているとも言える。 寸評 聴衆が愚かになっているだけのこと。

ベン-ブラット 数字が明かす小説の秘密 p.110

作家たちがジャンルを変更し、自らの正体を隠そうと試みても、それで文体を隠せるということにはならないのだ。 寸評 作家たちが、意図的に偽装してでも、ということなのだろうか?

岸見一郎 嫌われる勇気 p.261

しかし、あえて「普通であること」を選ぶ必要などありますか? 寸評 特別な存在になりたいのは注目を浴びたいわけであって、「普通であること」は注目を浴びないことであり、それは他者からの評価を気にする必要もない、ということだろうか?

岸見一郎 嫌われる勇気 p.134

適切な行動をとったら、ほめてもらえる。 寸評 これは、まさにスキナーのオペラント条件付けであり、ここに自由はなくなる。

岸見一郎 嫌われる勇気 p.120

他者のせいにしたり、環境のせいにしたりすることで、人生のタスクから逃げている。 寸評 確かに、周囲に押し付けて考えることは、みずからの成長の可能性を消している。

岸見一郎 嫌われる勇気 p.103

相手はただあなたを非難し、挑発し、権力争いを通じて、気に食わないあなたを屈服させたいのです。 寸評 同じ怒りでも、ただ勝ちたい、それ以外、何の意味もない争いがあって、それが最近の戦争にも言えないか?

岸見一郎 嫌われる勇気 p.37

問題は「なにがあったか」ではなく、「どう解釈したか」であると? 寸評 確かに、それは言えてる。